今の家に越してくる前、大学時代から使っていた2Pソファーを処分した。

それは3万円程度のものだったけど、座り心地を確かめるために
わざわざインテリアショップまで友達を連れて行き

「ねぇ、どう?」

と感想を聞いて購入したもので、すごくしっくりくるソファーだった。


そファ2


特にボロボロになっていたわけでもないそのソファーをなぜ処分したかというと、
わが家の ” 一番手 ” に何度となく粗相をされていたから。

そのソファーのクッション材にはフェザーが使われていて、それが座り心地の良さでもあったわけだが、
猫によっては獣臭のするものにおしっこをする子がいて、わが家の ” 一番手 ” が、まさにソレだった。


とはいえ、たかがおしっこをされたくらいで買い換えていたら、お金はいくらあっても足りない。
ダウンジャケットでさえクリーニングには出さず、自分でガンガン洗って何年も着てしまう私は
もちろん羽毛ぶとんやソファーのフェザークッションだって例外ではない。

ソファーのフェザークッションは当然洗濯機には入らないので
その時は、浴槽が洗濯槽代わりになる。


そうして何年も一緒に暮らしてきた愛着のあるソファーだったが、
ピカピカの新しい浴槽でおしっこクッションを洗濯しているイメージがどうしてもわかず、
次のリビングには小さい事もあり、引っ越すタイミングで思い切って処分した。

元々お互いが一人暮らしの時に使っていたモノをそのまま持ってきているのと
二人とも ” とりあえず ” でモノを選べない性分なので、


「いい出会いがあれば買おう」


という感じで6年が過ぎ、そして昨年のクリスマスを前に とうとうわが家にソファーがやってきた。

そファ1

と言っても実はこのソファー、2年ほど前に出会っていた。

わが家は猫がいっぱいいるので、ズタズタになる可能性を大前提で買わなければならない。
そのリスクを承知の上で、デンマークのヴィンテージソファーをお迎えするのに2年かかった。


その間、本当にたくさんのソファーを見て回った。
何度も買いそうになったけど、買うに至らなかった。

実のところ、私はソファーなんて無くてもいいんじゃないかと思っていた。

このソファーはインテリアショップではなく、雑貨屋さんに置いてあった。
ヴィンテージソファーを目当てに来る人がいない雑貨屋では高すぎて 奇跡的に売れ残っていたが、
いつ売れてしまうか、もしくはショップがなくなる可能性も。
そして、物欲はほとんどないKAZの、このソファーへの思いが切ないほど伝わってきていた。


「もういいじゃん、買っちゃえば。」


そファ3


「半世紀も前に作られたのに全然しっかりしている。生地を張り替えて大事に使ってこうよ」


こうしてわが家にビンテージソファーがやってきた。


スプリングクッションのヴィンテージソファーはとてもすわり心地がよく、
居心地のいいところを見つけるのがうまい猫がこぞって陣取る。

なにより、ソファーのクッションを洗濯しなくてすみそうだ。